暖房がわりに煮る黒豆

おせちは作らないが、黒豆だけは煮る。寸胴鍋の中で水に浸しておいて、コトコト。出かける前に数時間、帰宅してから１時間、また起きて朝、火を入れて。冷え切った部屋を暖めてくれる効能もある。鍋をのぞくと、ふっくらツヤツヤ、黒々なお豆さん。「さん」づけで呼ぶのって、豆と「おイモさん」ぐらいかな。「おイモさん食べる？」なんていわれると、ほっこりする。お料理のようで、おやつのようで。親愛の情を示したくなるのかもしれない。
　枡で計り売りするような市場なんかで買った方が年の瀬っぽくて、かつおいしそうだれど、今年はいつも行くスーパー「ボンラパス」にて買った丹波産・３Ｌサイズの２５０グラム入り、２１００円。売り場に「ご自由におとりください」と錆びたクギがあり、すかさず買い物カゴに。真っ黒に煮るために必要なのだけれど、なかなか手に入らなくて。なくたっていいのだが、材料がレシピ通りそろうと、やっぱり気分がいいものです。