多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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大阪マラソン反省記(下)天下茶屋〜南港大橋〜インテックス大阪

スイッチが再びオン、となったのが28km地点、天下茶屋あたりでしょうか。ハイタッチを求める手が、ずらーり。うわー。熱狂的な応援に励まされました。よしっ。フライパンにしか思えない灼熱アスファルトに向かい、思わず声が出ました。ぼおおーっ。心に着火マンです。路肩へ寄り、どんどんハイタッチして行きます。「おばちゃんパワーもろてや」とのメッセージボードを掲げ、ポツンと立っている女性には吹き出しました(そんなこと言いそうにない)。手からエネルギーをもらうようで、みるみる足も動き始めた…ような気がしました。ラップタイムをあとから見ると、たいしてピッチは上がっていないのですが。
うわー、まだ力あったー。そんな感じでした。マラソンだけじゃないのでしょうが、もう走れない…と思っていたのに。フィジカル半分、メンタル半分、だなあ、スポーツって。思えば長い学校時代は体育なんて大の苦手で、運動会なんて 呪いのワラ人形でしかなかったのですが。
気分アゲアゲ、自己陶酔しまくりで33km地点を超えたころ、大阪のラン友Cさんが見えました。Cさああーん!大声で叫びました。そこからまた復活劇、V字回復です。スタート地点でも見かけたボードにまた遭遇しました。「走れてええなあ。しんどいなら替わってや。抽選から外れたんや」…。励まされました。そう、抽選に漏れて走れない人が13万人もいる。うおお、頑張らねば。
ふとランナーウオッチを見ると画面が消えていました。がーん、やっぱり。バッテリ切れです。ちーっ。
まあいっか、もう数字の呪縛から放たれよう。もうラップタイムも気にせず走ろうっと…って、どのみち27kmぐらいから時計を見る余裕もなくなっていたのですが。
「感動ありがとう」とのボードをまったく無感動な表情で持って突っ立っているオッチャンに吹き出したり、「そこの鳥、飛んでや」と仮装ランナーに遠慮なく声をかけ写真を撮っている余裕ランナーもいたり。
37kmで目の前に見えたのが、南港大橋です。うそ、あそこ、登るんー。話には聞いていましたが、ご冗談でしょう。天国への坂道か。もう歩こうか。そう思ったら手前で叫び声が聞こえました。「もっと腕、振らんかいーっ」。どこぞの鬼コーチが絶叫しています。ひー、許してーっ。無我夢中で腕振りマシンと化しました。あのひとことで、私は歩かずに済んだなあ、くじけずに済んだなあ。心から感謝しよう。
40kmからが、長すぎました。日陰もまったくなくなり、応援もまばらになり…。外ヅラのよさだけで走っていた気持ちがポキンと折れました。追い越されまくってゴールです。4時間22分。サブ4どころか自己ベストにも及びませんでした。ガクッ。暑さもあったけれど、やはりトレーニング不足だし、ウエイトも落とせなかった。現実を思い知らされました。