コルカタダービー弾丸観戦記<2>

 コルカタ空港から30分、暗闇に浮かび上がるスタジアムが遠くに見えてきました。おお、あれが12万人収容のソルトレーク競技場かー。入口はどこだろう。目に飛び込んできたのはいびつなサッカーボールのオブジェでした。ぷぷー、まるで私が作ったキャラ弁のおにぎりのように、いびつな五角形の黒と六角形の白がガタガタに張り巡らされています。手作り感満載、もう恐竜の卵と言っても通用するかも。インドらしい。
 どうやらココがVIP入口らしいのですが、デリーからやってきた私たち4人を乗せた車は山盛りの警察官に行く手を阻まれました。ドライバーが駐車証らしき紙をかざすのですが、警官はひたすらどなり、ダッシュボードの紙切れも奪い取ってしまいました。ひー、こわっ。
 仕方なく別の入口に回ったのですが、そこでも阻まれました。もう歩くから、と車を降りました。寝てしまった丁稚ケイを抱えます。試合開始の午後7時を回っていましたから、急げー。無駄に多い警察官に入口を訊きながら、競技場の外を半周近くしたような…。たどり着いたのは結局、手作りサッカーボールのオブジェのあたりでした。
 VIP席は250Rs(500円)とのことで、遊佐選手が用意してくれていました。メーンスタンドの2階席をめざしました。座席指定はなく、どこに座ってもいいようでしたがパンチの効いた汚れっぷりに思わずウウッ…。どこがVIPやねん。ひるんでいると後ろにいたインド人が新聞紙をちぎって渡してくれました。ありがとう。
 見回すと12万人収容の観客席は一部のみ開場したようで、バックスタンドはガランとしていました。8万人は入るんじゃなかったんだっけ。ざっと3万人はいそうでしたが。芝のピッチを見下ろすと、いたいた、金髪の10番、我らが遊佐選手、先発出場です。カッコいいー。
 前半24分、遊佐選手が右サイドからのクロスを入れ、同僚がヘディングシュートを決めました。やったー。ケイ起きろー、と揺さぶるもまったく反応がなく眠りこけていました。何しに来たんやー、と舌打ちしつつ、周囲のバガンファンと一緒に大喜びです。遊佐さーん!と大声で日の丸を振りましたが見えるわけないか。しかし5分後、同点に追いつかれたのでした。
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