はつる・壁紙のように貼る…なぜか建設現場用語
新聞編集者だったせいもありますが、お菓子を作るのもできるだけ分かりやすく伝えたい。本の中でも「眠くなるほどゆっくり混ぜる」など、レシピの端々にちょっとした「おかしみ」をひそませているつもりです・・・が、ハイブローすぎるというか何というかコジラセてしまい、だれにも伝わらず1人ボケに終わることも。バウムクーヘンではベイキングシートから薄焼きした生地をはがすのに「丁寧に、はつってください」と言っていますが、これまでにすぐ分かってもらえたのは1人のみ(オケイコ男子リチャード)でした。「はつる=削る・斫る」で、建設現場でコンクリートなどをはがすことを言いますが、どうして私、知っているんだろう。
さっそくバウムクーヘンをおさらいしてくれたMさんからは「上手な巻きかた」を尋ねられ、「壁紙を貼るように、なるべく少しずつ密着させて…」と答えてから思いました。日曜大工が趣味でない限り想像しづらいかな、日本では壁紙なんて貼らないよねえ。私はパリ、京都に住んだ黎明期、リフォームの鬼だったので、知っているのでした。聡明なMさんは、さらに「壁紙を貼ったことはないですが、ケータイの保護シートを貼る感じでしょうか」と気づきをくださいました。そうだ、それなら通じるかも。
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