多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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呼ぶから来ない、なら呼ばなきゃいい

 タクシー配車アプリ「Uber」を使い始めて1週間、劇的に暮らしが変わっていくのを肌で感じます。「uberがインドを、世界を変える」とさえ確信します。変わりなく渋滞しているだけに見える路上の風景が、いままでと違って見えるほどです。えらいことが起きとるー。
 いままではタクシーを呼んでいましたが、もう卒業です。「ドライバー、ちゃんと来るかなあ」「ちゃんと指定の場所に行けるかなあ」という心配から解放されました。呼んでいるから「来ない来ない」とヤキモキするわけで、じゃあ呼ばなきゃいいんだ。
 uberなら待ち時間も分かり、実際に5〜10分で空車が来てくれます。その5〜10分の待ち時間だって、車がどこにいるかアプリの地図で分かるので、ヤキモキ感はゼロです。そして何よりすべてのUberにカーナビがついているので、迷われる心配は激減しました。「uberPool」という、相乗りも何度か試してみました。3割ほど安くなりますが当然、客を拾ったりおろしたりするため時間がかかり、もう1人で乗っています。
 とはいえもちろん完璧ではなく、10人に1人、あちゃちゃー、な、運転手に当たりますが、いままでは90%、あちゃちゃー運転手でしたからもう、まったくもって無問題です。教育もまあ行き届いていて、スピードを出す車もそうありません。乗り終えたら☆1〜☆5つまでの5段階評価でフィードバックされ、それが公開されるから(しかも「どこがよかった?(ダメだった?)」と、つけた☆によって理由も訊かれる)でしょう。フィードバックが評価と給料につながることで、こんなにきちんと動けるんだ。インド、やればできるじゃんー。
 間違いなくオートリキシャーとレンタカー会社は淘汰されるでしょう。乗る側としても「ドライバーが来なかった」という遅刻の言い訳も通用しなくなります。この仕組みでインドは変わる。そう思うのでもうレンタカーは借りません。運転手ももう、相方ユウサンについているスーパー運転手サンジーブさんみたいなクラスしか生き残れないのではないかな。この、ちゃんと評価され、それが稼ぎにきちんと反映されるというシンプルな仕組みがどんな業界にも適用したら…この国は大化けする予感がします。
 uberは日本にも参入しているものの規制の壁もあり、普及もゆっくりめ、のようです。この国のスピード感からすると止まっているみたい。まあ、そういう道もアリかもしれませんが。