多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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クールグでコーヒー農園見学ツアー

 バンガロールから西へ250km、車で5時間余りの街クールグにたどり着きました。標高1200mの農園「ゴールデン・ミスト」です。ドイツ人オーナーが24年前、この地にやってきてから続くのだとか。当時からオーガニックで、25エーカーの敷地ではコーヒー(アラビカ種、ロブスタ種)をはじめ紅茶、コメ、カルダモンやコショウといったスパイスも育てられています。案内してくれたバスさんも30年来、この地に住んでいるとか。コテージは3食つき、1人1泊2500ルピー(4200円)でした。
 アラビカ種のほうが背丈が低く、ロブスタ種は大きめです。タネまきをしてから4年ぐらいで実をつけ、ここでは1年に1回、収穫するのだとか。緑から赤色になった1cmほどの玉は手摘みされ、そのまま日干しで1週間ほど乾燥させるそうです。「ゴールデン・ミスト」では一番、日当たりがいいのか、シーツの下に干されていました。1週間後には皮をむき、24年目から使い込まれた焙煎機で焙煎します。
 農園中をえっちらおっちら登り降りしてめぐりました。紅茶も栽培されているのが意外だな。地元の人向けといいます。樹齢896年というマグノリアの木もあります。スピリチャルな世界なんて縁遠い私ですが、何かが宿っていそう。手をあわせます。54歳のバスさんはにこやかに説明します。「ヘビがいるから気をつけて!」と言われ、恐る恐るあぜ道を登りました。たった8人しか働いているとは思えない広さです。静かで、風の音が気持ちいい。
 戻ってきたころ、でっかいバックパックを背負った若い夫婦が到着していました。オランダからの旅行客で、3歳の男の子連れです。ガイド本「ロンリー・プラネット」に載っているそうで、バスでやってきたのだとか。タフだなあ。いつまでいるの?と訊くと「分からない」。いいなあ、そういう旅も。この日の客は私たちと、この夫婦ということになりそうです。