インドに住んで丸4年

「目的地デリーの天気は晴れ、気温は摂氏45℃…」。さわやかな声で殺生な事実を告げる機内アナウンス、いまもよく覚えています。熱風に出迎えられ、インディラ・ガンディー国際空港に降り立ってから4年たちました。はやっ。5年目突入です。新たなステージに立てるよう画策中ですが、ともあれこれからも精進してまいります。

絶不調まんまと風邪

丁稚ケイが先週日曜から高熱、夜中じゅうコンコンと咳が止まらなくなりました。私も翌日には案の定、うつされ全く同じ症状にて撃沈です。コドモって不思議としんどいと言わず、学校に行きたがったため連れて行くのですが、すぐに保健室の先生に呼び出され、連れ戻すこと2日、欠席が2日、です。私もフラフラでグルガオン〜デリーを往復、何の罰ゲームかと思う日々でした。2人ともようやく咳がおさまり、熱も下がりました。あー、1週間が長かった。つくづく健康のありがたみをかみしめます。早く完全復活しよう。

シルバーがピカピカに

しつこくMUJIデリー店ネタです。インド人ブロガー対象の先行公開(sneak peek)に紛れ込んだ私は、にこやかにPR担当の女性からMUJIのA4ノートをいただきました。「スタンプを押してカスタマイズできるのよ」って、知ってますがな。とはいえ日本ではしたことがなかったのですが、ペタペタしてみよう。ふと見るとディスプレーのソファに座り込み、インドのギョーカイふう女子たちが袋にクレヨンでイラストを書いていました。ハートマークが飛び交い、やっぱり派手ー。
子どもの日、みんなで柏餅を作りました。道具の数が足りず、黒ずんだままのクリストフルの銀製スプーン(出産祝いでいただいた)も動員したのですが、M子さんが言いました。「沸騰したお湯にアルミ箔と塩を加えたところに入れるとキレイになりますよ」。さっそくやってみるとまあ、パッとキレイになって感動です。調べると塩を替わりに重曹でもいいようですが、アクセサリーなんてまったくしないから知りませんでした。ありがたくもこういう知恵を授けられ、生きていられるのだなあ。

無印が来た＝日本の小売業が初出店

「無印良品がデリーに来た」という事象はそれだけにとどまりません。「日本の小売業が初めてデリーに出店」したわけであり画期的です。先べんをつけたという点でも、すばらしい。外資参入の壁は厚いようですが、イオンもユニクロもIKEA(最後のは日本資本じゃないけど)も続いてよー。
いろんな意味で待望の無印良品ですが、日本と違って食品の取り扱いはナシです。インドは輸入品のラベルが貼り付けではダメで、パッケージはインド仕様に印刷されたものでないと認められていないからです。また次のステップ、と良品計画リライアンス・インディアの浜西代表もおっしゃっていたので期待しよう。明日の5日はオープニングセレモニーとして午後7時半から、セレクトシティウォークの広場(店の前の通りを渡る)で和太鼓の演奏もあるそうです。デリー随一のオケイコ男子リチャードが(だれにも頼まれていないのに)センターで登場するそうです。冷やかしに行くかー。

無印良品、デリーに＜下＞

　「私とMUJI」というタイトルで文をつづるなら、たいていの日本人は思いを込められるでしょう。人生のステージそれぞれに寄り添う商品がある気がします。就職してからずっと、家具（というか収納）といえばMUJIです。転勤しても全国どこでも同じものが買い足せましたし。インドに引っ越した4年前も、衣装ケースやワゴンなど持って来ました。大阪編集者時代、東京で赤子連れ時代はCafe＆MEAL　MUJIを愛用したっけ。京都のアトリエ時代はボウルや鍋をMUJIでそろえ、インドにも持ってきています。S字フックひとつにしても横揺れせず、つるせるクリップもたくさん買い込んで重宝しています。成田空港でチェックインを終え、最後に駆け込むのもMUJI　TO　GOだなあ。
　インドでの人気ナンバーワンは文房具なのだとか。確かにカラフルで明らかにローカル製品より質がいいから、分かりやすい。インド人ブロガー対象の先行公開（SNEAK　PEEK）に一緒に招かれていた最強ブロガー・BLUE LOTUSさんはデリー在住17年、「こんな日が来ようとは」と感慨深そうです。私も4年ですが、本当にすごい。にしてもちょっと心配なのは、モノトーンでシンプルなMUJIがギラギラに派手好きインド人に受け入れられるのかな、お掃除なんて自分でしない購買層(富裕層)が掃除道具とか買うのかな…。「私たちで買い支えましょう」。BLUE　LOTUSさんはきっぱり言うのでした。
　価格は１００円のものが１００Rs（１７０円）ぐらいな印象です。輸入品は仰天するほど高いインドにしたら上出来です。私はさっそく、チリトリとホウキのセットを買いました。６８０Rs（1150円）。日本だと680円です。ああ4年前とは言いません、1年前にオープンしていたら、家具とか全く悩まず、MUJIで速攻、買っていただろうなあ。ま、逆に言えば、なかったからこそ汗と工夫で乗り切ったともいえます。

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無印良品、デリーに＜上＞

　とうとう、ついに、待望の「無印良品デリー店」がオープン、インド人ブロガーや編集者などを対象にした「先行公開（Sneak peek）」へ紛れ込ませてもらいました。すでに営業しているので「先行公開」ではなくなったのですが、まあそこはインドですから。
　場所はサケットにあるデリー有数の高級モール「セレクトシティウオーク」です。「MUJI」の大看板がそこここに見えました。しかも路面店、感動です。インドで海外27か国目の進出だそうですが、パリ、バンコク…世界中どこでも見るだけで安心する存在です。
　インド1号店がムンバイにオープンしたのが昨夏でした。続いてバンガロール、そしてデリー店は3店目です。５３０平方メートルの広さは元KFC（ケンタッキー）とピザハットの2店舗分で、ムンバイ店よりもずっと広い印象です。インドのフラッグシップ（旗艦店）との位置づけだそうで、何より天井が高いー。5.8メートルもあるのだとか。柱も少なくて解放感があります。さっそく店内を回遊しよう。