がんづきを蒸しながら
エイヤッと3段重ねできる蒸し器を手に入れました。直径18cmの竹のセイロがダメになってきたからです。東京時代は電子レンジがなかったため、何でもセイロであたためていました。ごはんの解凍から部屋の暖房(!)まで兼ねる優れもので、拙著「世界のおやつ旅」でも自前のセイロがちゃっかり、花巻のレシピ写真の小道具として映っています。
セイロの味わいには欠けるものの、さっそく使い倒しています。先週末には拙宅で15人ほどのパーティーがあったのですが、茶わん蒸しが一度に15個も蒸せて感動しました。今朝は3・11、岩手で習った「がんづき」を1年ぶりに蒸しました。生後11か月の丁稚ケイを連れてパリ、アルザス、そしてニュージーランドと各地で実演した思い出のおやつです。私は結局、何もできなかった。無力感、苦い思いもよみがえります。ここインドでも11日、国際交流基金ニューデリー日本文化センターで記念イベントがあるようです。行きたいけれど子連れオーカミには難しく、こうやって世間から取り残され感だけを募らせるのだな。せめて忘れずに、日々を生きてゆこう。
- 作者: 多田千香子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/01/31
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