多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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金持ち?!サヴァラン

 毎月第1日曜は、たくさんの美術館が入場無料になります。当然ルーブルやらオルセーは長い長い列。くじけて入れずじまいでしたが、早起きして家から近いオルセー美術館へ。散歩すること30分、午前9時の開館前でした。すでに40人ほどの列がありましたが荷物チェックが済めば、館内はひんやりして広々して、あぁやっぱりオルセーはいいな。上階の印象派のフロアへ。パリ住民になって半年。モネの描くサンラザール駅やモントグイユ通りに自然と目が留まります。あそこが130年前、こんなだったんだぁ。住民の目で見ている自分に気付きました。建物は今と変わらないなぁ。そして絵から目を外して外を見ると、テラス越しに白亜のサクレ・クール寺院。擦り切れそうな日常を忘れ、しみじみ感動しました。ですが若者による火の手が上がるのも、この多様な街の現実です。
 オルセーを出て、近くのロダン美術館へ。途中のパン屋「ロレ・プラディエ(Rollert Pradier)」に寄り道です。このお店は1859年創業とのこと、モネが活躍する時代からあるのだなぁ。お店の自慢はブラマンジェ(牛乳寒天のような冷菓)や「ブルゴーニュ」というケーキだそうですが、クリーム山盛り、ソフトクリーム状態のサヴァランに目がくぎづけに。2.6ユーロ(360円)。この盛りっぷり、ホレボレします。ロダン美術館の庭のベンチでパチリ。美食家の名前を冠したこのイースト菓子、クリームの下のパン生地にはラム酒がたっぷり染み込んでいて酔ってしまいそう。森茉莉貧乏サヴァラン (ちくま文庫)を思い出しましたが、ブルジョワ地区にあるパン屋のサヴァランはとってもリッチなのでした。しかしパリにあって無休はエライ。Rollet Pradier 6,rue de Bourgogne 7区 8:00-20:00,日8:00-14:00 無休