母の10年日記

　福岡・久留米の姉宅に遺された母の品々を整理しています。6畳の部屋から、出て来るわ出て来るわ。私がパリで買ったえんじ色の帽子は、抗がん剤の影響を心配していたころに買ってあげたっけ。よく着ていた割ぽう着に薬局が開けるかと思えるほどの薬…。
　ふと見ると姉が床に座り込んでいました。「1995年~2004年」。茶色の表紙の10年日記でした。そういえば持っていたな。不肖の娘、いったい何を書かれているやら…ちょっと読むのが怖いような。「別にたいしたこと書いてないよ、事実だけ」。96年のある日の1行を姉が読み上げました。「チカ子の会社の人に＜姉妹みたい＞と言われる、内心うれしい」。うれしい、か。ちょっとホッとしました。いったい何の機会だったのか、まったく思い出せませんがそうだったのか。夜更けにページをめくりました。「ＡＥＲＡに初の署名記事が載るとチカ子から電話　ヤマザキに買いに行くがなかった」「チカ子は雪かきをしてから車を駐車するそう、大変」「巻きずしを買って南南西へ向かって1人で食べた　いいことあるかな」。日常をつづった短文ばかりですが、たまらなくいとおしい。「人の日記、勝手に読むな〜」と言われそうなのでこれぐらいでやめておこう。
■東京・銀座2丁目「銀座おとな塾」で3月23日13：30〜、「世界のおやつ旅」出版イベントをします。
詳しくはコチラ→http://www.ginza010719.jp/contents/course_index.asp?CLASSCOURSE=002893,289301
■大阪・梅田のキッチンタウン・クリナップ大阪で3月30日13：30〜、「メープルの簡単おやつ」をテーマに実演・講習を開きます。
詳しくはコチラ→「産経学園」
■大阪・なんばパークスでは3月31日、「パリの小さな台所」をテーマに講習会を開きます。
詳しくはコチラ→「産経学園」

世界のおやつ旅