多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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インドで社長10年、テルさん送別会

 インドの恩人テルさんの送別会が18日、はちきんマダム・サヨさん宅で開かれました。ソニーインディア元・社長にして自動車関連2社の現地法人でも社長を務めた重鎮です。ご縁は4年前、2009年の夏にさかのぼります。ちょうどいまごろ、8月でした。京都のアトリエに来てくださったMさんの家族旅行にくっついてインドを10年ぶりに旅し、旧知のテルさん宅のホームパーティーにもお邪魔して知り合ったのでした。その半年後、大阪で開かれた宴会で彼の元同僚だったユウさんと同席、あれよあれよというまにパートナーとなったのでした。そして2011年、ケイが生まれ…と、テルさんとの出会いなくしてはケイはおらず、私のインド行きもなかったのです。ずっとインドにいるような気さえしていましたが、とうとう帰任されるんだ。いや実は・・・といってまた、戻ってきそうですが。
 手製ケーキを持って参加しました。抹茶のジェノワーズに小豆入りのクリームで飾りました。でも、とにかくサヨさん手作りの料理がすごかった。「最後に絶対、おいしいものを味わってもらいたい」という思い、いや気迫を感じさせる献立でした。キュウリとエビのサラダ、バンコクから仕入れた中トロにイカなどのお刺身、夏野菜の揚げ浸し…。どの品もインドではありえない献立です。お刺身なんて4カ月ぶりだな。そしてハートをわしづかみにされたのが、キスの天ぷらです。わあ、キスなんて久しぶり。「天つゆにしますか〜塩にしますか〜」という言葉にも、ぐっときました。亡き母もよく、台所から私たち娘に訊いてくれました。何をつけるん、とか、マヨネーズばっかりやめとかれえ、とか。そういう何気ない会話こそ、ものすごくいとおしい、またそういう話をしたい、でもかなわない。こみあげてきて涙してしまいました。私の送別会、ちゃうって。でも、何気ない会話がありがたくて、この一瞬がいとおしくなったのです。
 シメのちらし寿司は、ひかえめな酢も上品で、手作りの伊達巻はケイが集中して平らげてしまいました。
テルさんとは「新興国ビジネスで成功する10のルール〜インドで社長10年やりました〜」の出版ゴースト引き受けると約束しました。ぜひ実現させよう。って、別にゴーストじゃなくてもいいのか。