ひだまりチャイ

　もうすぐ帰任するラン友・Ｍさんにお願いして、バードウオッチングへ連れて行ってもらいました。鳥といえば「皮10本、塩で」と合言葉のように答えてしまうぐらいですが（違うって）、インドは「鳥見パラダイス」として知られ、日本からわざわざ来る人もいるので、一度は体験したかったのです。
　住まいから車で1時間足らず、グルガオン郊外の沼地に。国立公園や鳥獣保護区でもなく、ただの私有地（某セレブ所有らしい）でガイドのサンジャイさんが待っていてくれました。望遠鏡と双眼鏡をのぞくと、いるわいるわ。鮮やかなカワセミをはじめ、ええっと…。さんざん説明してもらっておき、質問しておきながらスズメの脳みそ、記憶に残っていないのがかなしい。スズメに失礼か。
　遠目には菜の花みたいに見えるマスタードの黄色い花を抜け、途中でティータイムです。青空ドライブインというのか、屋外カフェに腰かけて一杯いただきました。「人気みたいで、私たちはいつも、ここで休憩するんですよ」とおしどり夫婦のＭさんが言いました。ちなみにおしどりはその語法に反して、実は「浮気性」なのだとか。へえー。
　くつくつとお鍋で煮たチャイはやさしい甘さで、スパイスはそれほどでもなく、ショウガもほんのり。お茶うけに出た素朴なかりんとうに手がのびるのびる。サンジャイさんに尋ねると「マタール」という返事でした。マタールと言えばヒンディー語でグリーンピースのことだと思うのですが、豆の粉を練って揚げてあるのだろうか。こういうときいつも、ちょっとでもヒンディー語をかじろうかなと思う瞬間です。

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パリのチョコレート レシピ帖