多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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シャンゼリゼラン〜7kgチョコ買い出し

あ、靴下が一足もないー。服も替えがないー。インドから日本1泊のみでパリへJターン、たった5泊とはいえスーツケースにフツー、あるべきものがなさすぎる。がく然です。夜逃げかっ。買わんと。
空が明るくなってきた午前6時半、走りに出かけました。15区の宿〜10年前に住んでいたアパート(窓辺に花が飾られていてホッ)〜ユネスコ本部〜アンヴァリッド〜アレクサンドル三世橋〜シャンゼリゼ凱旋門〜イエナ〜エッフェル塔〜大好きなパン屋ピシャール〜宿、でしめて11km。パリのランナーは速いなあ(天竺比)。しかしまさかシャンゼリゼユニクロのパジャマで走ろうとは…走っていなければただの夢遊病者だわ。
ピシャールで買った包みを広げます。クロワッサン1ユーロ、チョコレートとピスタチオのエスカルゴ1.25ユーロ。バリバリ、ザクっのぜいたくな渦巻、パリでしか味わえない。幸せ。
向かいのスーパー•モノプリで無駄に高い靴下を買い、やっときょう着るものがそろいました。午前9時半、「パリの晴れごはん」で取材させてもらった礼子先生宅へ。相変わらずほがらかで、くるくると動く先生なのでした。見習わないとー。
シャンゼリゼNike,adidasとハシゴしてラングッズを探します。別にパリでせんでも…ですが、1人で買い物できるヨロコビと感謝をシャンゼリぜでかみしめよう。ぜいたくー。
シャンゼリゼから歩いてパスツールへ。 目当ては大御所「ピエール•エルメ」です。「ドゥ•ミル•フォイユ」7.3ユーロとクロワッサン•イスパハン2.1ユーロ。何度食べてもやっぱりすごい。フィユタージュのサクサク感は芸術的でさえあるし、下層パートのフィアンティンヌ×ジャンドゥーヤがさらにサクサク、サクサクの二乗です。完成度が高過ぎてひれ伏します。
モノプリで沈没したあと、グルネル通りにある業務用製菓材料店へ。ヴァローナの70パーセント製菓用チョコレート3kg、プラリネ3kg、人パンオショコラ用バトンショコラ1キロにアーモンドパウダー1キロ、しめて139ユーロ。7キロを両腕に抱えて宿までえっちらおっちら帰ります。店が近いって最高だな。
帰っていじましくどれぐらいお買い得だったか調べます。1ユーロ=140円で計算しても、どれも富澤商店で買うのに比べて4割ほど安い。う、うれしい。もっと買おうかな。
夕方に昨夏、来た際は改装中だった百貨店ギャラリーラファイエットのメゾン館へ。紳士館にあった食品館が引っ越してきていました。また来よう。
朝からクロワッサン、ミルフォイユ、またクロワッサンと「層もの」に我が身をささげ、夜になってもお腹が空きません。とはいえアシスタントのリサさん母娘が礼子先生の教室で作ってきたタルトの切れ端で作ったサブレをつまみました。うわあ、おいしい。素朴ですがなんとも上品です。エシレバターを使っているせいもあるでしょうが、何より相手の顔が見えるからでしょうか。「この味って日本で同じように作っても、出せないんですよねー」。リサさんが言いました。そう、そう。
12年前、会社員時代にやってきて、ル•コルドン•ブルーで作ったディヤマンを思い出しました。私が会社を辞める伏線となったサブレです。サブレはどんな有名店より、手作りの一枚にはかなわない。初心を思い出させてくれました。