多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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ひょんな柳川旅

 西鉄久留米駅近くの小児歯科へ。4歳半の丁稚ケイの検診後、歩いて駅に戻りました。ちょうどお昼どきでしたが、フッ素を塗ったからあと30分は食事できないし、何すべー。電車でも乗るかー。ちょっと近くまでのつもりで財布ひとつ、コートも着ていなかったのですが、改札を通りました。さて、どっちのホームに上がろう。福岡行きに乗り、梅ヶ枝餅を食べに…いやいや天満宮や九博に行くため太宰府に行こうかな。それとも柳川で舟に揺られるかな。ケイ訊くと「舟がいいー」。それゃそうか。久留米からだと15分ほどで着きました。近いのに10年ぶりです。
創業300年余のうなぎ屋さん「本吉屋」は大混雑で結局、1時間以上待ちましたが紅葉を見たり、ずいずいずっころばしをしたり、飽きることなく過ごせました。これが半年前だったら、ガマンできずにあきらめたところです。特せいろ蒸し3900円、丁稚ケイはうなぎ丼2900円。待ったかいがありました。私は15分ほどでペロリ、でした。
 お待ちかねの川下りは行き当たりばったりでしたが午後3時10分、松月乗船場から乗りました。大人1600円。冬季限定のこたつ舟に乗るのは初めてです。視線が一段と水面に低くて、お堀の水草が流れるのが間近です。編み笠をかぶった船頭さんが朗々と歌う民謡に客10人ほどで手拍子を合わせます。隣の熟年カップルが酌み交わすカップ酒、冬空にV字の隊列を描いて飛ぶ鴨、お堀にしなだれかかるような紅葉…。どれもこれも、じーんとして、ちょっと涙ぐんでしまいました。いいなあ、日本って。四季があるって。「日本、最高だねえー」とケイと言い合うヘンな客なのでした。

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