多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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フランスの労働制度と製菓留学

 フランス全土で今、政府の労働政策に反対する学生運動が起きています。ソルボンヌ大学バリケード封鎖されていましたし、授業はもちろん休講。「でも私、勉強したいのに・・」と女子学生がTVインタビューに答えていたりして、まぁ一部の組織の動きとはいえ、今の日本ではありえないでしょう。方法論はともかく、受け入れがたいことにはノン。主張してナンボ、のようです。さすが5月革命の国というか。
 フランスは御用労組ばかりのどこかの国と違って、すぐストをするし、労働者の立場は強い。それでいて弱者と強者がクッキリ分かれる。見事なまでに階級労働社会です。皿洗いや掃除をしているのは、ほぼノワール(肌の色が黒という意味と、労働に必要な書類を持たないヤミ労働、という意味も)。そして若い見習い生や留学生が、短期ならともかく長期にわたり、「研修(スタージュ)」という名目でタダ働きです。それって仕事?「ゴミ捨てからスタートしてはいあがってシェフに」なったという成功物語の一節には使えるんでしょう。仕組みも発想も、アンシャン・レジーム前近代的だわ。