ピエモンテの農家民宿で習った粉もん（2）ジャムの格子タルト

　北イタリアの農家民宿で午後、料理を習っていると、娘たちが学校から帰ってきました。「あ、クロスタータだ！」。長女アンナがうれしそうにほおばりました。「トルタ・ディ・クロスタータ」は、格子状に生地をかけたタルトのこと。宿を切り盛りするラファエッラはジャム入りに加え、薄切りリンゴのせの2種類を作ってくれました。何気ないのに手さばきがいのです。さすが4児の母にして、民宿や食堂も営むだけあるなー。生地を格子状に切るのは滑車になったパスタカッターを使いました。だからイタリアのお菓子はこの「格子タルト」が多いのかも。ある道具は最大限、使わなくちゃもったいない。勝手に納得。コロコロ転がしてカットするのも楽しいです。道具といえばラファエッラは、タルト専用型ではなくふつうの丸型（マンケ型）を使ってうまく焼いていました。型がなくちゃいけない！できない！との思い込みって、いったい何なんだろうと思わせてくれました。