無塩バターに色めき立つ

　粉遊びの会でよく聞くのが「インドに来てからは全然、お菓子を作らなくなって…」との声です。分かります。マニアックな材料までクリック一本、何でも手に入る日本（バター不足とはいえ）とは、天と地ほどの差があります。お菓子作りに欠かせない５大アイテムであろう卵、牛乳、砂糖、小麦粉、バターのどれひとつとして、納得いくものが手に入りづらいのですから。デリー空港で税関没収の危険を冒してまで日本から持ち込む食材は、まずは血となり肉となる主食優先でしょうし、どうしてもお菓子作りからは疎遠になってしまうだろうなあ。でも、でも。安心して口にできるものが限られるインドだからこそ、手作りが値千金だと思います。日本だと「お菓子作り」というと優雅な？女子的課外授業ですが、インドでは生きるための必須科目とさえ思います。
　だから粉遊びに来て下さったYさんの「Amul（インド大手の乳製品メーカー）の無塩、っていうの、みつけたんですよ」というつぶやきを聞き逃しませんでした。「え、ホワイトバターとか、クッキングバターじゃなくて？」と私。ホワイトバターというのは時々、店の棚で見かける真っ白なバター…というか味のしない油脂で、ショートニングじゃないかと私は疑っているのですが、それでもなさそうだ、というのです。確かに「unsalted」と堂々と書いてある写真もみせてもらいました。おお、いままで見たことがないかも。
　車がないので捜索活動は週明け・・・いや、こういうレアなものはすぐなくなるし…と、いてもたってもいられず２４日、丁稚ケイを連れて工事中の道路を何とか渡り、歩いてスーパー「マルシェ」へ。バターの棚に突入しましたが、無塩バターの姿はありませんでした。「みつけたときは残り５個ぐらいだったんですよね…」とYさん。ああ、やっぱりなあ。欠品したら入荷までしばらくかかるのがインド、どこか別の店にあるといいのですが…。バターがクリアできたらインド暮らしがかなり楽になるんだけれど。むずかしいことは要求していなくて、塩、入れなくていいだけなんだから作ってー。
　
☆粉遊びの会＠マロンパイは２３日現在、満席となっておりますが、キャンセルも出ますのでお問い合わせくださませ。詳しくはコチラ→http://d.hatena.ne.jp/oshirase/20151009
　☆１１月２１日（土）に岡山の「pieni..ecole＋cafe」、１１月２３日（祝）は大阪・なんばパークス産経学園でイベントを開きます。ぜひいらしてくださいませ。詳しくはコチラ→http://d.hatena.ne.jp/oshirase/