多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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呉鳳科技大学の調理実習vol.3

 チョコレート・ロールケーキの実演中、途中で先生がウーン、という表情をしました。「失敗しました」。あらら。どうやらクリームに入れるための砂糖まで、生地に混ぜてしまった模様です。「甘すぎます」。気にしない気にしない、きっと大丈夫でしょう。
 それにしても初めて見る配合です。小麦粉は使わずコーンスターチが少々、生クリームと卵とメレンゲで作る生地ってどんなのだろう。さらにセンサー式温度計を使いつつ、湯せんではなく直火での温度管理、「おおざっぱ教」を自称するわりに小心な私はドキドキしました。さらにかっこいいのはミキサーのボウルに手を突っ込んで、ぐるぐる混ぜることです。そういえばケンタロウさんのレシピ本で見たことがありますが実際、するのは初めてです。
 「さぁどうぞ!」。私も20人分の材料で作らせてもらうことになりました。最後にメレンゲを混ぜたら腕を突っ込んで混ぜ混ぜ…。腕こそ最高の道具、とは思いますが、メレンゲの白い粒はなかなか消えません。やっぱりゴムべらのほうがいいような…。ま、これも慣れの問題でしょう。
 生地は天板に流し、泡を抜くために台に1度落とす…はずが、台ではなく足元にバーン、と落下させました。あわわ、大胆かも。180℃のオーブンで15〜20分焼きました。私のは奇跡的になめらかな仕上がりでほめられました。エッヘン。
 紙をはがしたらクリームと大きな台湾産イチゴを巻いて仕上げます。「きれいな面を外に、みにくい面を内向きに」。応用日本語学科の先生の訳がどんぴしゃでした。「みにくい」って心底、ブサイクに思えるから不思議です。というわけで、みにくい面に丁寧にクリームを塗り、イチゴを並べてエイヤッと巻きました。堂島ロールなどとは正反対、クリームはトーストに塗るバター並みに少しで生地がふかふかな感じです。
 削ったチョコレートをふって仕上げました。見事に台湾や香港の洋菓子・パン店で見かけるロールケーキになっていました。