多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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ぬくうなったなあ

 2月最後の朝、10キロほどジョギングしました。月間走行距離は103キロほどになり、何とか年始の誓いをクリアしました。来週からはインドなので、なかなか思うように走れなくなります。そう思うと一歩一歩がいとおしい。
 叔母と待ち合わせて近くの産直市場で花を買い、あっちのチーム(備前にある父、母のお墓をハシゴ)に会ってから、こっちのチーム=祖母が暮らす日生(ひなせ)のグループホームへ行って、日生港の近くでご飯(きょうはアナゴの天ぷら定食1600円。ああ冥途の土産じゃー、と言って叔母たちに笑われました)を食べて帰る…というのが定番になりました。「ぬくうなったなあ」。どこかのおばあちゃんが話しているのが聞こえて思わず、私も言いました。ぬくう、なったなあ。温かい、より実感がこもっている気がします。母が生きていれば3月に70歳を迎えるはずでした。母が70歳!なんだか信じられない。いや、もう1年以上もたってしまい、迎えることはないのですが。「お母さん好きよなあ、ここ」とか、まだ現在形で母のことを叔母と語っているのでした。
 ぬくい日で備前の海もキラキラしていました。2月に97歳を迎えた祖母は、足が弱ってはいるとはいえ車いすも使わず、自力で歩いて出てきました。新聞もちゃんと読んでいるそうで、本当に元気そうです。よかった。「チカチャンか。かわいいカバン持っとるな」と、私がパリで買ったオレンジ色のバッグをほめてくれました。帰るね、というと一緒に車に乗って小松(祖母の実家)へ行く、と言って聞かず、車には乗れない、というと本当にガックリと肩を落とし、かなしそうな顔をしました。おばあちゃんはどんどんかわいくなっていくようです。ごめんね、またくるねー。
 文藝春秋の女性誌「CREA」WEB版の企画「五感で愉しむParis in Tokyo MAP」でコメントさせていただいています。どうぞご覧くださいませ。→http://paris.crea.bunshun.jp/map/
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