午前３時、サクランボを煮る

　ピンポーン。ヒマラヤのふもと、ヒマーチャル州からサクランボが届きました。デリー圏で有機野菜の販売を手がける「トマト・プロジェクト」の契約農家が育てた８ｋｇです。今回限りというので飛びつきました。たまに行く八百屋でもインド産を見かけますが小粒だし、輸入物は目が飛び出る高さ（チェリーに限らず何でも、ですが）です。オーガニックのサクランボなんて貴重です。おまけに１ｋｇ５２０ルピー（１０００円）とお手ごろでした。ローカル八百屋で見かけるインド産の倍以上ですが、日本で買うアメリカンチェリーだって１ｋｇ３０００円ぐらいしますから。
　届いた８ｋｇですが、やはりやや酸っぱいのでコンポートにしました。どこで買ったのかさえ思い出せませんがオクゾ（OXO）のタネ抜き器がようやく、インドで日の目をみました。うれしいー。日本でもタネ抜き器を使うほど手には入れられませんから。黙々と夜な夜な、タネをパチンパチンと抜いて行きました。アトリエをひらいていた京都時代を思い出しました。クリの渋皮煮やセミドライイチゴ…。深夜の単純作業って、わりと好きだったりします。ふと手を休めると床から水がじゅわじゅわと漏れ出ていてギャー、となったのはインド的でしたが。まだ直っていなかったかー。
☆新刊「パリの晴れごはん」（風鳴舎、１５００円＋税）は６月２２日から店頭に並び始めます。みなさまのお手元に届きますように…。心から、どうぞよろしくお願いいたします。
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