多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

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本棚はパン教室へ

 アーケードのある京都・三条会商店街のまんなかへんで、店じまい間近の書店を見つけたのは旧二条通のアトリエに入ってまもない3年前でした。ちょうど本棚が欲しくて探していたのですがいいのが見つからず、通販で注文までしていました。店頭にあった雑誌を並べていた棚が目に入り、思い切って言いました。「コレ、おいくらで譲っていただけますか?」。ちょっとビックリしたような店主から返ってきた数字は「3万円」。30年前に数10万円もしたから、とのことでした。うぅっ。ひるんで1晩、考えました。お隣さんにも相談したら「そら高いで〜。そもそもタダで欲しいって言わな」。そうだなぁ。1万円でどうでしょう、と持ちかけたらOKでした。
 でもどうやって運ぼうか。歩けば20分ほどの距離ですが、キャスター付きとはいえガラス板5枚が挟んであって、押して運ぶなんて無理。宅配便に頼むとすごく高くつくし…。ひらめいたのが近所のホームセンターの軽トラック貸し出しサービスです。買い物をすれば90分以内で無料で貸してくれます。そこで庭に入れる腐葉土を買って車を借り、大急ぎで商店街へ。えっちらおっちら荷台に乗せ、降ろすのもご近所さんの手を借りてドッコイショ。何食わぬ顔で車を返しに行ったなぁ。ええいと1人で和室に持ち上げていたらパリーン・・・ガラス板1枚を割ってしまってトホホなのでした。アクリル板をオーダーしてはめ込みましたが7000円ぐらいしたような。自分でペンキを塗って仕上げた、愛着のある本棚です。
 どなたかいりませんかーと声をかけていたら、自宅でパン教室を開くMさんが手を挙げてくださいました。小さな引っ越し屋さんが運んでくれたのですが、アトリエを出た瞬間、路上でパリーン…あぁ3年前にも聞いた音だな…。また1枚ガラスは減ってしまいましたが、Mさん宅を訪ねると堂々、和室に陣取っていました。私の本2冊もちゃーんと、最前列に並んでいる気配り!うれしかったです。