巣鴨駅前のサンドイッチ屋さん
東京スイミングセンターのベビー教室に通うこと4回、ようやく丁稚ケイはプールサイドから小突き落とされ水中に沈められても泣かなくなりました。ただし無意味なスポ根丸出しの私に対して始終「わて、付き合い切れへんわ…」とでも言いたげな仏頂面ですが。
帰りがけにJR巣鴨駅前にある「後藤楽器店」を通りかかりました。このCD屋さん、演歌歌手の店頭キャンペーンの聖地なのでしょう、何といっても「とげ抜き地蔵」のお膝元ですから。ターゲットそのものズバリが道行く8割を占めているような。しょっちゅうスターを夢見る新人からベテラン歌手まで歌っているのを見かけます。きょうは若い女性歌手でした。信号待ちの間、足を止めていたらちらしを渡されました。何だか一生懸命歌う姿が何ともけなげで…って、まんまと私もターゲット入りか。丁稚ケイはサントリーホールのクラシックでは大泣きしたくせに、ド演歌には眠りこけておりました。
サンドイッチ屋「オリーブ」もザ・昭和なスポットです。駐輪場前にあり、パッと見は小さな駄菓子屋さんみたいです。ひょいと店の奥をのぞくと、三角サンドイッチがずらーり、20種類ほども並んだショーケースがバーン、おもちゃ箱みたいに唐突に表れるのです。これがまた、レトロでたまらないたたずまいです。訊けば30年以上営んでおられるとか。なんと朝5時から午後7時までの営業だそうです。「作るのに時間がかかるから…」と言っておられたので、サンドイッチは刻々と追加されるのだろうな。
卵サンド、特製カツサンド…どれも200円前後、最高値でも230円です。きょうはやさしい味わいのハムカツサンド200円と、イチゴサンド190円にしました。ひっくり返すと尻すぼみなサンドイッチが多い中、ちゃんと具がのぞいています。えらい。イチゴに何ともチープなクリームがたまりません。チェーン系のパン屋やコンビニのサンドイッチを買う人に「こっちこっち、こっちのが安くていいですよ〜」と、おせっかいして案内したくなります。白い柔肌サンドにかぶりつきながら思います。駐車場だらけになった駅前にあって、まだまだ頑張ってほしい昭和漂うお店です。次は後藤楽器店で演歌のミニコンサートを聞きながら「オリーブ」のサンドイッチをほおばろう。
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