多田千香子 | Pen&Co.(ペンアンド)株式会社・代表取締役CEOのブログ

「ペンで、心を動かす」Pen&Co.株式会社:https://pen-and.co.jp

取り分け考

 仏アルザス食堂「シェ・ルーク」のシェフ・ルークが言いました。「どうして日本人は必ずシェアするの?」あー、と私もヒザを打ちました。フランスから帰国した直後、私もかなり「引いた」から。返事に窮しました。ともかくフランス料理では、テーブルの上をお皿がグルグル回ったり、取り皿を求めたりは、どんなレヴェルの店であろうとしないほうが無難です。個人主義ということもあるでしょうが、何よりそれぞれの皿で完結している世界を「とことん」堪能するようにできている食文化だと思うから。考え始めると奥深いテーマです。シェアする食文化の「西限」はどこなんだろう…とか。「パリでシェアしようとして、周囲のフランス人から白い眼で見られたわ〜」とはラン友S子さんの言葉です。さもありなん。「アレコレ食べたい」は封印して、異文化の食習慣を尊重したらいいかな?と思っています。
 写真はルークが見せてくれたアルザス語の古い料理本。いい味出しています。