数字ではなく顔のみえる１人として

　東日本大震災で家族・知人・友人に被害がなくても、とても一安心とも、ひとまずよかったとも思えません。海外の知人・友人からもたくさんの安否確認のメールをいただきました。ありがとうございます。ただ宛先がなく、一斉同送されたと思われるメールにお返事するのは少々、ためらいがあります。一斉同送メールも未曾有の被害に驚き、とっさに心配してくださり、送ってくださったのでしょう。私を含めて被害に遭っていない者の心づかいとして、せめて宛先だけでもいい、心配する相手が何百になろうとも、１人ずつ名前で呼びかけられたら…と思います。やっぱり愛だなー、愛。いまは数字で語られるだけの消えた何千の命の1つずつに、営みがあった。こんなときだからこそ、顔の見える個人の存在を大切にできたらと痛感します。決して忘れず、分かち合い、前へ。